泣きたいのに泣けない男の子 体験談
ヒプノセラピーの体験談Experience
幼い時に泣けなかった男の子を胸に秘めた男性
会社で行き詰まったので相談にきました。「じゃあちょっと小さい頃に帰ってみようか」と西住さんから提案されて、「会社環境でどうしょうもなくて嫌になってるのに何で小さい頃に?関係ないやん」と思いました。
しかしなんとなく何も考えたくない気持ちだったので西住さんの提案を受ける事にしました。まず昔の楽しかった思い出に誘導されました。思い出したのは、小1の頃に田舎で友達10数人と田んぼ道を自転車で駆けまわって遊んだ記憶です。

次に今までで一番悲しかった思い出に誘導されました。私はその時住んでいた伯父さんの家にいました。小4の時です。祖母が亡くなった日でした。近くに弟がいた事や近所の人が弔問にきた事がリアルに出てきました。(後で思い出すとこんなにリアルに再現できるなんて驚きです。)
祖母がなくなった事は、今でも悲しいことNo.1です。祖母は色んな事を教えてくれて自分に勇気をくれて大好きだったので、亡くなったのは本当に悲しかった。西住さんが私に「今どんな気持ち?」と聞いてきて、私は「悲しいです」と答えました。西住さんに感情を色々聞かれたけど、それ以上は出てきませんでした。
そして、その小学生の記憶から大人の自分に戻りました。そして西住さんの誘導で大人の自分の前に「祖母が亡くなって悲しい子供」が出てきました。
西住さん 「その子はどんな表情をしてる?」
私 「無表情、すました顔をしている」
西住さん 「もっとよく見てみて」

私はその子をじっと見て気づきました。そして言葉が詰まりました。「泣きたいけど我慢してる顔してる、、」
そう、祖母が亡くなっても私は泣くのを我慢していたのです。
西住さん 「なんで我慢してるの?その子に聞いてみて」
西住さんの口調のまま私もその子に聞きました。「なんで我慢しているの?」
その子は答えます。
「泣いたらあかんって言われてるからや」
それをそのまま西住さんに伝えました。
「泣いたらあかんて、誰に言われたの?って聞いてみて」
その子「誰からって、、ずっと言われてきた。豪傑は泣いたらあかんて祖母にも教えられた」
そうです。悲しくても泣くのは我慢しなくては。私もそう思います。でも西住さんは優しい口調で言ってきます。「悲しかったら泣いたらいい、ってその子に言ってみて」
この西住さんの言葉は私の信条に反する事なので伝えるのは憚りましたが、私の意見でなく西住さんの意見なので、そのままその子に伝えました。「その子は何て言ってる?」
「男は人前でなくもんじゃないって、、絶対泣かへんって言ってます」「ここは他に誰もいないから泣いてもいいってその子に言ってあげて」
「いや、誰もいなくても泣いたらあかんて、、言ってます」「じゃあ、あなたが許してあげて下さい。その子に泣いてもいいよ、って言ってあげて。あなたが許さないとその子は泣けないから」
その時私は気づきました。泣きたい子供を我慢させているのは自分なのだと。
複雑な思いが自分の中に去来しました。けれど私も我慢に疲れていたので、その子に「泣いていい」って言おうとした瞬間に自分に涙があふれてきました。悲しい涙でなく力が抜けた涙でした。自分の涙でかすんでその子が見えなくなるくらい涙が出てきました。

泣いたらバツが悪いような気がして泣けなかった面もあったのですが、セラピー後に西住さんは私の涙に関しては不問でした。そのため正直、とても居心地がよかったです。
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